飲食店の清掃マニュアル完全版【そのまま使えるテンプレート付き】

飲食店の衛生レベルは「清掃マニュアルの質」で決まります。スタッフの離職・悪臭・害虫・クレームを防ぐ為の、清掃だけに特化した“プロの実務マニュアル” をまとめました。
コピーしてそのまま使えるテンプレート形式にしているので、業態に合わせて頻度や細かい清掃方法を書き換えてすぐ現場へ導入しましょう。
「どこを」「どの頻度で」「どうやるか」を曖昧にすれば、衛生レベルは確実に落ちていきます。15年間飲食店清掃に努めた清掃のプロの意見も交えて構成しました。
清掃マニュアル作成の前提ルール
● ルール①:清掃は“エリア×頻度”で分けて管理する
清掃マニュアルは誰が見ても理解できるように、
・毎日(⚪︎時)/週1(⚪︎曜日)/月1(⚪︎日) の3つの頻度パターンで統一
・エリア(シンク・グリスト・トイレ等)ごとに分けて清掃方法を細かく記載
● ルール②:道具は固定する
使う洗剤・道具が毎回変わると衛生レベルが落ちる。
→ エリアごとの道具リストも明確化
水回りの清掃マニュアル
■ グリストラップ(毎日/週1/月1)
※ここが飲食店の悪臭トラブル一番の“発生源”
■使用道具
・すくい網(腰をかがまなくてもいい程度の長さのあるものがおすすめ)
・ブラシ
・油分解剤
◎ 毎日の清掃
- すくい網で固形物・食品カスをすくって廃棄
→ 関連記事:グリスト掃除の網はどれが正解? - グリスト内のバスケットのゴミを廃棄
◎ 週1の清掃
- すくい網で固形物・食品カスをすくって捨てる
- 分解剤で「酸化した油と腐敗物質」(悪臭の原因)を分解
- 蓋裏・内壁の油膜を軽くこする
- すくい網で浮いてきた固形物をすくって捨てる
→ ※関連記事:油は洗剤で溶かしていいの?
◎ 月1の清掃
- 底の汚泥をすくい取って除去
- 仕切り板・槽内をブラシ洗浄
- 油や食品カスの流量が多ければ業者によるバキューム清掃
(汚れが少ない場合は3〜6ヶ月に1回でも可)
→ ※関連記事:業者清掃費用を安く抑えるには?
■ シンク(毎日)
- 食器用洗剤で洗浄
- 水分を完全に拭き取って退店
- アルコール除菌
→ 調味料・甘味料の付着はハエを引き寄せる
→ ※関連記事:害虫の五大原因と対策
厨房の清掃マニュアル
■ 床(毎日)
- 大きなゴミを取る
- 油膜を洗剤とブラシで落とす
- 湯で洗剤を流し切る
→ 油膜は害虫+滑り事故の原因
※関連記事:床のぬめりを除去する方法
■ 調理台・作業台(毎日)
- 表面の食品カスを除去
- 中性洗剤で拭き
- アルコールで仕上げ
→ 生肉・魚・卵の交差汚染防止
■ 冷蔵庫(毎日/週1)
・毎日:取っ手と表面の消毒(食品に影響が少ない安全なアルコール除菌を使うこと)
・週1:棚を空にして拭き掃除→ 食中毒対策の要点
ホールの清掃マニュアル
■ 床(毎日)
→ 掃除機またはドライモップ、床の素材に合わせて清掃
→ 落ちにくい汚れはアルカリで部分清掃
■ テーブル・椅子(毎回)
→ 水拭き → 除菌 → 乾拭き
※調味料のベタつきはハエ誘引
→ ※関連記事:害虫対策まとめ
■ トイレ(2回以上/1日)
→ 便器・床・蛇口・鏡
→ 補充物チェック
→ 昼のピーク後と営業終了後は必ず清掃
清掃マニュアルが浸透する運用方法
・チェックリスト化して各所に書き込み表を設置
・新人研修に組み込む
・見える場所(バックヤード)に全体マニュアルを掲示
清掃マニュアルは作って終わりではなく、“誰でも同じ品質で清掃できる状態を維持すること”が目的。
時間が空けば各々が自主的に清掃を行い、それにより給与が上下する仕組みが衛生向上の秘訣。
まとめ(清掃のプロの見解)
この記事で紹介したようにグリストラップや排水口は、「臭いの元」と「害虫の元」が同時に集まる最重要ポイント。ここを制御できるかどうかが、店舗衛生の“差”になります。
《飲食店清掃業に15年以上従事した石嶺氏》
「アレルギー体質や、強い洗剤に触れられないスタッフは意外と多い。だからこそ、誰でも安全に扱える洗剤を選ぶこと、道具を揃えることは店舗経営の重要な“人財マネジメント”です。」
どれだけ美味しい料理で、素晴らしい演出のお店でも、悪臭や店内の汚さが見えてしまえばリピートはありません。
あなたの店舗も、今日から“清掃の仕組み化”で一段階上の衛生レベルに引き上げましょう。

