飲食店がやるべき本当の悪臭対策とは?清掃のプロが徹底解説

1. なんか厨房が臭い…それ、放っておくと危険です
「厨房がなんか臭う」「最近ホールにも臭いが届く気がする」
——その“なんか”の段階で気づいたのは、実はかなり早い。
多くの飲食店は、臭いが完全に客席まで届いてから初めて気づく。
でもその時には、もう既に配管の奥で油が固まり始めているケースがほとんどです。
厨房の臭いは、単なる「汚れ」ではなく、油・残飯・湿気・雑菌が混ざったガス。
つまり、「目に見えない場所」が臭いの発生源なんです。
2. 悪臭の原因5選(実は見えてない場所が多い)
| 原因 | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| ① グリストラップ・排水臭 | 清掃していても配管内部から悪臭発生 | 定期的に腐敗物質を分解洗浄する洗剤を使うor業者清掃 (グリストの悪臭対策) |
| ② 床のヌメリ | 床のヌメリに菌やカビが繁殖 | こまめなブラシがけ+洗剤利用 (床のぬめり対策はこちら) |
| ③ 換気扇やダクトの油煙臭 | 換気扇、ダクト、天井フィルタ | 専用の脱脂洗浄剤でダクト・フィルターを洗浄(換気扇の悪臭対策) |
| ④ 床下や冷蔵庫下の水たまり | カビ臭や生ゴミ臭の温床 | 店内大掃除/排水経路見直し/業者清掃 |
| ⑤ 人・環境由来臭 | 汗・衣服、換気バランスの悪さ | 定期クリーニング+脱臭装置の設置 |
一番多いのが、グリストラップと配管の複合臭。
上の油をすくっても、配管奥に詰まりが残っていれば臭いは再発します。
3. 悪臭の一番の原因は「排水」と「グリストラップ」だった
飲食店の悪臭で最も多い原因は、グリストラップや排水系の内部にこびりついた油と汚泥の腐敗です。
表面だけ掃除しても、配管の奥やグリストの底に溜まった油脂が分解されずに残ることで、酸化臭や硫化水素ガスが発生します。
この臭いは、時間とともに厨房全体に広がり、最終的にはホールや客席まで到達します。
つまり、「厨房がなんとなく臭う」という段階で気づけたなら、それはまだ早期発見のチャンスです。
配管が詰まって莫大なコストがかかる前に今すぐ対策を講じましょう。
グリスト掃除してるのに臭うなら「配管の奥」が原因かも
「毎週、店舗によっては毎日掃除してるのに臭う」
そう感じているなら、ほぼ間違いなく原因は配管の中です。
厨房の排水に含まれる油は、冷えると固まり、配管の内側にろうそくのロウのようにこびりつく。
そして一度固まると、普通の中性洗剤では落ちません。
しかも油の層の中で菌が増え、悪臭ガス(硫化水素など)を出す。
つまり「掃除してるのに臭う」は、“見えない奥”を掃除できていないだけ。
4. 劇薬洗剤でごまかすのは危険?
即効性を求めて、強アルカリや塩素系の劇薬洗剤を使う人もいます。
しかしこれは、一時的に臭いが薄れる、もしくは塩素などの匂いで誤魔化しているだけです。
- 強力すぎて配管やパッキンを劣化させる
- 表面上の油を流したように見せて配管の中でまた再凝固する
- 揮発した劇薬臭が厨房に上がり、営業中に使いずらい
つまり、“一瞬のスッキリ”の裏で、配管にダメージとリスクを与えているわけです。
実際、保健所や排水管理業者も「劇薬系の多用は避けるべき」としています。
5. 根本から臭いを断つには「分解」しかない
臭いの元は「腐敗した油」。
つまり、油を分解して水溶性物質に変えれば臭いは出ない。
業界では今、グリストの根本対策として
- 清掃業者による本格洗浄
- 酵素・重曹を使った分解洗浄
この2つが主流となっています。
どちらも目的は同じ、油を“溶かす”ではなく“分解する”こと。
特に酵素分解タイプは、劇薬を使わず安全に油を分解できるため、厨房内でも扱いやすく、環境にも優しい。微生物分解でも油や腐敗物質は時間をかけて分解されますが、悪臭への根本対策としては弱い。
※酵素分解の原理や実際の検証データは → 第三者機関の実験レポートを見る
6. 現場で話題の“酵素分解”とは?
酵素分解は、油や腐敗物質の分子を細かく分解して水に近い水溶性物質に変える仕組み。
特に、粉末タイプでゆっくり溶けるものは、
グリスト内から配管の奥まで届いて分解が続くため、
「臭いが戻らない」「水の流れが良くなった」という声が多い。
実際、SNSや店舗口コミでも
「夜入れただけで翌朝既に臭いがなくなって二週間は掃除が要らなかった」
「3ヶ月続けたら明らかに悪臭が減って清掃回数も減った」など、現場レベルで実感されています。
👉 詳しい導入事例や口コミはこちら → 分解洗剤の導入事例を見る
まとめ:表面がきれいでも、配管が汚れていたら意味がない
厨房の臭い対策は、「見える汚れ」よりも「見えない油」。
掃除をどれだけしても、配管の奥で油が固まっていれば臭いは必ず戻ります。
だからこそ、
- 劇薬ではなく安全な分解アプローチ
- グリスト・配管まで届く洗浄習慣
- 臭いを“消す”ではなく“出さない”仕組み
この3つを意識するだけで、厨房の空気は一変します。
「最近なんか臭うな」と思ったら、
それは“警告”かもしれません。
一度、配管の中を疑ってみること。それが本当の悪臭対策です。


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